【11月】祖母山:神原より登る -金色に輝く九州山脈の盟主-【九州ツアー2020②】
九州2座目はちょっと?地味な祖母山へ
前回の阿蘇山からの続きです。
adder.hateblo.jp
九州ツアー2座目は、九州山脈の中核・盟主と呼ばれるほどですが、ちょっと?地味な祖母山です。
日本百名山にも関わらずあまり知名度が無いような気がするんですよね。
ただ、実際に登ってみると渓谷あり、きれいな原生林あり、展望よし、きれいな小屋ありと百名山の地力を改めて再認識した山でした。
九州で登山と言えば阿蘇、久住、霧島あたりが知名度・登りやすさ的に挙がると思います。
たぶん初心者で祖母山に行こうと思う人は少ないんじゃないかな?と思うほど、上記の山はわかりやすく良い山ですよね。
かく言う私も登山を始めて数年は祖母山の存在をあまり知らず。
今回のツアーで百名山だし行ってみようと思うまであまり調べて無かった存在です。
関東で言うと武尊山(ほたかやま)的な存在のような感じですかね。
実際、今回登った祖母山の神原ルートはブナの原生林もあり、雰囲気的には似ているところもありました。
どちらの山も樹林帯歩きが長いので、そこをどう捉えるかにも依るのかもしれません。
そういった意味では玄人向きかも?笑
今回もダイジェストとして動画にまとめているので、登山道の雰囲気などは以下からご覧になってください。
今回のルートと行動ログ
祖母山 / adderさんの祖母山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
祖母山のメジャーな登山口としては、北谷、神原、尾平あたりだと思います。
一番人気は最短ルートの北谷登山口ですが、今回は大分側からのアクセスが良い+紅葉が奇麗そうだったので、神原登山口から登りました。
神原登山口からのコースは以下のようなパートに分けられます。
・登山口~五合目小屋:トレッキングコースなので、危険箇所もなく歩けます。
渓谷と紅葉が非常に綺麗です。新緑の時期も楽しそう。
・五合目小屋~国観峠:最初は歩きやすいが、軽い渡渉後は急斜面。
特に尾根に乗った後は岩場や泥濘なので雨後は注意。
・国観峠~山頂:特に危険箇所はなし。ただ、泥濘での転倒に注意。
国観峠に出るまでは樹林帯で、基本的に樹林帯歩きが多いです。
また、登山道自体はしっかり整備されているものの、尾根道の傾斜が急で、岩場・泥濘と雨後のコンディションが最悪になるので、前日の天気もよく考えたほうが良いです。
ちなみに祖母山域は熊も生息しているらしいので、そこも注意したほうが良いかもです。
(ただ、最近は目撃情報もほぼ無く、絶滅してしまった可能性もありそうです)
前日談からはじまりはじまり。
阿蘇を登った翌日は完全に雨。
特に予定を決めていたわけではありませんが、雨だと特に見るものもなくなってしまう旅行あるある。
ということで、グルメデーにシフト。
阿蘇から車を走らせて念願の佐賀ラーメンです。
うますぎて一瞬で無くなりました。記事を書いてて食べたくなってきた…
デザートにかあちゃんの甘夏ゼリー。うまい。
そんで最終的に大分に着弾。関サバ関アジの琉球丼。うますぎる。
この日摂取した全てがうまかった…なんて最高な土地なんだ…
写真見てたら腹減ってきた…
神原登山口からスタート
登山口駐車場に向かう途中での写真。幻想的ですね。
AM8:03 神原登山口
駐車場は結構広くて、トイレも完備です。トレッキングにも最適ですね。
ただ、途中の道幅が狭くすれ違いの厳しいところもあるので、注意です。
祖母山の由来はそのまんま神武天皇の祖母を祀っているかららしい。
ちなみに元々その祖母が降臨した古祖母山も祖母山の南側にあります。
しばらく沢沿いを歩くのですが、既に気持ち良い。沢沿いの道って良いですよね。
駐車場からすこし舗装路を歩いて、ここから未舗装路になります。
杉の中を歩いていきます。
しばらくはトレッキングコースにもなっているので、非常に歩きやすいです。
少し視界が開けました。天気は期待できそうです。
看板が多く設置してあり、安心感もあります。
神原から3.5kmとなっていてすごい歩いてきた感がありますが、元々の登山口であるバス停からなので、ほとんど歩いてません。
紅葉がきれいになってきました。渓谷+紅葉のトレッキングコースとして歩くのも楽しそうです。
御社の滝。結構大きめです。
さっきと登山道の向きが逆なので、一瞬距離が伸びた!?と思ってしまいました笑
高木がブナなので、上を見上げれば紅葉が金色に輝いています。
AM8:42 (+0:39) 五合目小屋
小屋に到着。この五合目というのも神原バス停からですね。
動物の骨が置いてあって中々に良い雰囲気です。
しっかりトイレ完備。2016年に新設されたようで、きれいです。
小屋の中も結構きれいに整備されています。普通に泊まれそう。
ここで、紅葉を眺めながら小休止して出発。
ここからトレッキングコースから外れて登山道になりますが、しばらくは歩きやすい道です。
日光が入ってきて非常にドラマチックな瞬間でした。
ちょっとずつ近づいてますね。
前日の雨で苔や植物がイキイキしています。
秋の樹林帯は楽しい。
ちょっとした渡渉箇所。ローカットでも十分対応できます。
立派な木橋を登ると、先には金色に輝く森がありました。
このあたりが時期的には一番きれいでした。どこを見ても紅葉が輝いている。最高です。
ここからはピンクテープを頼りに登っていきます。
傾斜が急になってきました。
何度も言いますが、どこを見ても輝いていました。これほどの景色が見られるとは…正直舐めてましたね。
これ、祖母山登山で最も良い時期に登ったんじゃないだろうか。既に大満足なんですけど。
急斜面も続くので、ガンガン標高を上げていきます。
紅葉がきれいなのもあり、歩く速度も上がります。
名前が付いていないのが謎なぐらい立派な岩。この奥のちょっとした岩場を登ります。
本当に看板が多い。
何故か右の斜面にトラロープがありますが、左の岩場を登れます。
右の斜面は非常に登りにくいので完全にトラップ。
この写真からも分かる通り、更に斜度が増しました。
完全に日陰に入ってしまって結構寒い。太陽って偉大。
木の上に倒木が。どうしたらそういう風になるのか。
下を覗くと紅葉が凄まじい。
しっかり階段も整備されていますが、横は崖。慎重に登ります。
一見何でも無いような岩場ですが、前日の雨で滑る。
淡々と登っていきます。このあたりだと紅葉の密度も落ちてきました。
ちなみにこのあたりも前日の雨で泥濘んでいて滑る。結構神経使います。
山頂までも結構近づいてきました。
AM10:03 (+2:00) いのち水
結構な登りの途中でいのち水。
最近は結構涸れていることも多いみたいですが、雨後なので水滴がチョロチョロ垂れていました。
水量は少ないし、急斜面だしで汲むのは難しいですね。
急斜面が続きます。泥濘が酷くなってきた…
国観峠までの最後の登り。
遂に尾根を登りきりました!長かった…
AM10:20 (+2:17) 国観峠
国観峠は広場になっていて、今までの急な尾根道が嘘のような場所でした。
そして遂に祖母山山頂を捉えました。あとは軽く登って到着ですな。
というわけで高菜めし。今日は阿蘇山ではセブンイレブンの物を食べたので、今日はファミマ。個人的にはファミマの方が好きかな。
広場ですが、ベンチなどはないので、レジャーシートなどはあったほうが捗ります。
良い広場ですねぇ。(泥濘滑るし、もう神原ルート戻りたくねぇ…)
お地蔵さんもこのご時世なのでマスクをしておりました。
という訳で、山頂目指して一直線。
正直このあたりは危険箇所もないし、見どころもあまりないです笑
ただ、泥濘はここでも健在。下山時に転びました。(一敗)
やはり看板が多い。至るところにありました。
最後のQ合目小屋は何で「九」ではないのでしょうか?疑問です。
ちなみに九合目小屋は無人小屋にも関わらず、コタツ、TV完備と素晴らしい設備なので是非泊まってみたいところ。
岩がゴロゴロしてきたので、山頂レーダーが反応してます。これはもう山頂近いでしょう。
AM11:07 (+3:04) 祖母山山頂
無事山頂に到着!
ほぼ360°大展望です!
まあ九州の土地勘がないので、山名はあまりわかりませんが…
1枚目の奥は大崩山(おおくえやま)あたりかな?
個人的に気になってるんですよね大崩山。
山頂はまあまあ広いですね。人もひっきりなしに来ていました。
国観峠からの登りで思いましたが、結構人が多い。
逆に神原ルートではほぼ人に会わなかったので人気無いのかな?でも駐車場には結構車停まっていたしなぁ。
この後は由布院に行くので、早めに下山。
山頂から2時間40分程度で下山しました。
ちなみに懸念していた尾根の下山は、午後になってきっちり乾いていたので、登りよりは安心して下れました。
下山後
「東洋のナイアガラ」の名前に釣られて、原尻の滝に寄り道。
まずは糖分摂取。結構美味しかったです。(ちゃんとスジャータでない◎)
ちなみに祖母山登山バッジもこちらに置いています。(道の駅 高千穂にもバッジはあるみたいですね)
かかしコンテストをしていましたが、何故か「令和おじさん」は対象外。
政治的にだめなのか。
そして本命の「原尻の滝」。
確かにこれはすごい!森の中ではなく、結構平野になっている土地にあるのも結構面白いです。
そして近くにあった二宮八幡宮。個人的に雰囲気あって好きです。
たきみばしから改めて滝を見る。面白い地形がコンパクトにまとまっているので、寄り道にはもってこいです。個人的には超オススメ。
そして腹が減ったので唐揚げを食べながら由布院へ。
そして由布院に到着してやることはもちろん♨。
その頃には唐揚げを食べたことは一切忘れたかのように腹が叫び始めたので、夕食に繰り出しました。
訪れたのは「湯布院 食事処 由布まぶし 心」。豊後牛のひつまぶしが食べられるとのことで即決。
まずは乾杯。既に最高です。
いいお値段するだけあって、前菜が付きます。
地鶏も追加。
そしてメインの豊後牛まぶし。これはうますぎた。
九州最高すぎんか?
そして友人と由布院で合流したので、〆のラーメンへ。
普通に美味しかったです。
ツアー4日目に続く。
山行を振り返って
正直地味な山だと思っていましたが、いざ登ってみると渓谷や森がきれいで、山頂の展望も良く、魅力満載でした。やはり百名山に選ばれるだけあるなと。
特に登山口から序盤あたりの紅葉は最盛期で秋の紅葉登山を堪能できました。
中でも黄色がきれいで、登山道が金色に輝いていました。
登山道はしっかり整備されていたものの、雨後で尾根に出てからの急斜面が非常に滑りやすかったです。雨後の登山はあまりおすすめできません。
次回は別の登山ルートやアケボノツツジの時期にも登ってみたいです。