【11月】由布岳:正面登山口より登る -豊後の神坐す名峰-【九州ツアー2020③】
九州遠征ラストは言わずと知れたあの名峰へ
前回の祖母山からの続きです。
九州遠征ラストを飾るのは、九州の山で一際目立つ存在の由布岳です。
(前記事で由布院宿泊と書いていたので察していた方もいるかもしれませんね笑)
今回の遠征で既に2座登り、九州の素晴らしさを実感した直後でしたが、またまたやられてしまいました。
登った2座も阿蘇山、祖母岳という日本百名山で非常に魅力的な山でしたが、それらに負けじ劣らず素晴らしい山行になりました。
遠くからでも分かる独立峰で、かつ双耳峰の独特なシルエット。「豊後富士」という名にふさわしいシンボル的な存在です。
以前に九重山に登ったことがあり、そこから見た由布岳がずっと気になっていました。
そんな由布岳に念願叶い登ることができました。
実際登ってみると、天気にも恵まれ、お鉢廻りは事前調べ通り楽しい岩場で、そして何より紅葉が素晴らしく驚きもある登山でした。
今回もダイジェストとして動画にまとめているので、登山道の雰囲気などは以下からご覧になってください。
今回のルートと行動ログ
由布岳(西峰・豊後富士)・由布岳(東峰) / adderさんの由布岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
由布岳のメジャーな登山口は今回我々も登った正面登山口からのルートだと思います。
当日も東登山口、西登山口もありますが、ほとんどの人は正面登山口から登っていた感じでした。
正面登山口からのコースは以下のようなパートに分けられます。
・登山口~合野越:最初は景色の良い草原歩き。途中から樹林帯。
(紅葉がめちゃくちゃ綺麗)
・合野越~マタエ:ひたすらつづら折りの登り。
樹林帯から徐々に視界が開け、頂上が見えてくると岩場になる。
・マタエ~西峰山頂:岩場(鎖場)の登り。3つめの岩場が結構怖い。
(カニのヨコバイと呼ばれているとかいないとか)
・西峰山頂~東峰山頂:急な下りからの核心部ナイフエッジ。すれ違い注意。
・東峰山頂~マタエ:急な斜面だが、西峰と異なり、鎖場はない。
全体的に整備はされており、お鉢廻りは岩場に慣れていれば非常に楽しめるコースだと思います。
慣れていない場合は東峰に行くだけでも景色が最高なので、楽しめると思います。
正面登山口からスタート
前日由布院に泊まったこともあり、少しゆっくりできる朝です。
由布院からの由布岳も素晴らしいシルエット。今日も良い日になりそうです。
ちょっとだけ頂上のガスが気になるところですが…
AM8:15 正面登山口
平日の朝早くですが、既に駐車場がほぼ埋まっています。
豊後富士、流石の人気です。
ちなみに11月上旬にも関わらず、強風もあって凄まじく寒い。完全防備で歩き始めます。
登山口にきれいなトイレもあるので安心です。
道路を挟んで登山スタートです。
それにしても由布岳、かっこよすぎる。
石柱と一緒に写すと一段と映えます。
登る前からもう既に魅力しか無い。登らなくても来るべきですね。これは。
さて草原を歩き始めます。なんだこれは、新手のオープンワールドゲームか?
左手に見えるのは飯盛ヶ城(いもりがじょう)。この山も登りたい!と思いましたが、今日の飛行機の時間に間に合わなそうなので、次回ですね。絶対また来ます。
飯盛ヶ城の周りの木も赤くなってて、ちょっと紅葉が始まっている気がするけど、もっと赤くなるのかな?
もっと赤くなったら、竜ヶ岳の赤い羊みたいになりそうですねぇ。(ちょっと調べてみましたが、赤くはならなそうですね。ちょっと残念)
だんだん由布岳が近付いてきました。
といっても10分ぐらいでここまで歩けます笑
樹林帯入り口付近はベンチもあり、ちょっとした休憩スポットになってます。
合野越(ごうやごし)に向かいます。
あれ、樹林帯をあまり調べてなかったけど紅葉がめちゃくちゃ綺麗だぞ?
樹林帯入口付近にトイレがありましたが、登山口にもあるので、緊急用ですね。
明らかに登山口の方が綺麗です。
うぉっ!と思わず声が出た紅葉のトンネル。
前日の祖母山もめちゃくちゃ綺麗だったんですが、こっちも負けず劣らず。
こちらの方が木が低い分、紅葉がよく見えます。
いやー、これは1年の中でも良い時期に訪れることができたのでは。
青空と紅葉のコントラストが素晴らしい。
そこかしこに看板もあり、道も非常に整備されています。
ありがたや、ありがたや。
紅葉の素晴らしさにカメラのシャッターが止まりません。
良いですねぇ。
ちょっと笹が出てきましたね。
AM9:01 (+0:46) 合野越
合野越(ごうやごし)に到着です。
ここから山頂までひたすら登りなので、ちょっと小休憩。
最初は合野越までの道と同様に樹林帯です。
樹林帯ということで、相変わらず紅葉が綺麗。
距離的にはあと半分ぐらい。(なお標高差的には3割も登っていません…)
樹林帯も終わり、視界も結構開けてきました。
おー!素晴らしい景色!
遠征1座目の阿蘇山。
観音様が寝ているように見えるので、寝観音とも呼ばれているみたいですね。
傾・祖母山方面。こちらも良い山容ですね。
こちらもわかりやすい九重山。九州はどの山もわかりやすいですねぇ。
何か独特なピンクテープの代わり的なもの。先が切ってあるのは何故だろう?
きちんと道も整備されてます。
ちょっと山頂が見えてきました。もう少し。
ちょっとした岩場も出てきましたね。
きれいなお花 (何の花かは全くわかりません笑)
標高差的にはやっと半分ぐらいかな?
上は結構見えてます。天気が良いのでアドレナリン全開です。
未だにアザミが咲いているのすごい。結構長い花なんですねぇ。
岩がゴロゴロしてきました。これは結構山頂近くなってきてますね。
石垣のように登山道が整えられている。ありがたや。
ここにも先割れ標識。今まで色々登ってきましたが、由布岳でしか見てないですね。
九州ではメジャーなのかな?
もうちょい。
素晴らしい青空。由布ブルー。
AM9:58 (+1:48) マタエ
ちょっと写真撮り忘れましたが、ここから鎖場が始まります。
鎖場に備えて準備+小休憩。
最初の鎖場。
まあ鎖は特に使う必要はなく、三点支持で簡単に登れます。
左には展望は抜群の景色。 (=高度感があって怖い)
実は高所恐怖症なんですよね。小さい頃は展望タワーのエレベーターから離れられませんでした。
東峰方面。あちらは鎖場はありません。
2つ目の鎖場。ここは先程よりも長めですね。
とは言ってもここも三点支持で登れば鎖のお世話になることはありません。
そして2つ目の鎖場の先にあるこの岩場。ここが西峰への核心部です。
この岩場を、
こんな感じで登っていきます。
結構怖そうですが、最後の横移動以外は手のホールドや足場がしっかりしているので、きちんと三点支持で行けば問題ありません。
最後の横移動は足場はあるのですが、手のホールドが無いため、一瞬鎖に頼ることになります。
個人的にはここが結構怖かったですね。
この後も鎖場が続きますが、基本の三点支持で登れば問題ありません。
ガンガン登っていきます。
西峰までのウイニングロード。
AM10:23 (+2:08) 西峰山頂
遂に登頂です。いやー中々スリリングで楽しい岩場でした。
山頂からは360°大展望。
お隣の鶴見岳。あそこも紅葉が有名みたいですね。
奥には別府湾。海が見える山って良いですね。
というわけでゆっくり景色を楽しむ…と思いきや結構寒いので、小休憩でお鉢廻りに出発。
いざ破線ルート。 (山と高原地図では破線ルート)
いきなり急斜面を下ります。
霜柱が下りるほどの気温だったみたい。そら寒いわ。
さらに急斜面を下る。
振り返っても結構な斜面。滑落は注意。
看板やピンクテープはしっかり付いています。
先を見ると岩場に人が。あそこが核心部であるナイフエッジですね。
西峰を振り返る。結構下ってきましたね。
ナイフエッジ。奥の岩の上を登っていきます。
割と人が通っていたので、すれ違いに少し難儀しました。
高度感はありましたが、苦戦自体は特にせず通過。
岩場の癒やし。
またガッツリ下ります。
鎖やロープはないので、より注意して下ります。
ここまで来れば特に難所はありません。ガツガツ登ります。
来た道を振り返る。こう見ると結構怖い。
東峰までの稜線に出ました。ここまで来ればほぼウイニングロード。
東側に来たので、鶴見岳と別府湾が更に良く見えますね。
水たまりが凍るほどの気温だったみたい。そら寒いわ。
東登山口との分岐。こっち側も結構ワイルドで楽しいみたいですね。
こちらも歩いてみたいところ。
東峰まであともう少し。
AM11:24 (+3:09) 東峰山頂
東峰到着!
いやーお鉢廻り楽しかった。結構スリリングな見た目の割にはすんなり歩けました。
西峰の山頂にも沢山の人がいます。
由布院の街を望む。
鶴見岳ズーム。山頂にあるのはロープウェイの建物かな?
うーむ。西峰もかっこよい。
というわけで、飛行機の時間もあるので、小休憩で済まします。
西峰に比べて鎖場が無い分、下り(登り)やすいですね。
AM11:58 (+3:43) マタエ
お鉢廻りも無事終了。いやー楽しかった。次回も是非周りたいですね。
という訳で下山開始。
色々と絶景ばかりで名残惜し見つつ、マタエから1時間17分で下山しました。
往復でも5時間です。いやー短い時間に色々な要素が凝縮されていて非常に良い山行でしたね。
下山後
下山後は狭霧台に寄ってみました。
売店でソフトクリーム。しっかり美味い。
登山バッジも売ってました。
温泉は「旅荘 牧場の家」に行きました。
露天風呂も大きく、非常に良かったです。
由布岳が望めるのもポイント高い。
あまり時間も無かったので、遅めのご飯は玖珠SAの「福万亭 」でだご汁。
思ってたよりも豚汁+すいとんに近いかな?
普通に美味い。
これで九州遠征も終わり…
ではなく、どうしてもモツ鍋が食べたくなり、空港で駆け込んでしまいました。
最高の九州遠征全日程を消化し、大満足でフィニッシュ。
また来るぜ、九州!
山行を振り返って
全体を通して、高原、紅葉、岩場と山歩きの楽しいところを短時間でギュッと詰めた感じで非常に楽しかったです。
登山道も非常に整備されていて、看板などが随所にありました。
お鉢廻りは結構スリリングで、アルプスなどの練習にも使えると感じました。
次回は飯盛ヶ城と併せてミヤマキリシマの時期にも登ってみたいです。