【10月】四阿山:菅平牧場より登る -上信越の雄大なる東屋-【上信越遠征2021①】
今年の遠征は上信越へ!
終日天気もよく、雄大な東屋のような山容の四阿山(あずまやさん)と猫耳のような形をした根子岳(ねこだけ)を愛でる最高の山旅となりました。
紅葉は少なめでしたが、ところどころ目立つ赤や黄色にも目を惹かれました。
去年の東北紅葉ツアーから早1年。
再びの前泊込4泊5日上信越遠征一発目。
高妻山や火打山あたりとも迷いましたが、体力的な懸念から今回は四阿山をチョイス。
これが嬉しいやら悲しいやら良い選択でした…笑
長期ブランク明けの人間にとっては結構ギリギリでした。
今回もダイジェストとして動画にまとめているので、登山道の雰囲気などは以下からご覧になってください。
今回のルートと行動ログ
四阿山 -菅平牧場より登る 上信越の雄大な東屋- / adderさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
四阿山の登山口としては四阿山・根子岳が周回できる菅平牧場が最もメジャーだと思います。
その他、鳥居峠コースや群馬県側のパルコール嬬恋スキーリゾートのゴンドラを利用した最短コースがあります。
今回は四阿山と根子岳のどちらも楽しめる菅平牧場周回コースを歩きました。
このコースも四阿山、根子岳どちらを先に登るのか問題があります。
根子岳は序盤に比較的展望の良い道が多く、四阿山は地味な樹林帯歩きが多いため、どちらを先に登るのかで結構印象も変わってきそうです。
個人的には大隙間(四阿山・根子岳の鞍部)と四阿山の間にある急坂を登るのか下るのかが大きなポイントのような気もします。
登りと下り、どちらが得意かで選ぶと良い気がします。
(これは少し失敗だったかもしれません…笑)
今回のルートは以下のようなパートに分けられます。
菅平牧場~小四阿:緩やかな道から始まり、沢を過ぎるとひたすら笹道の登り。
朝露で笹が濡れてビショビショ…
小四阿~中四阿:展望の良い尾根道歩き。岩がゴロゴロしているので転倒注意。
中四阿~四阿山分岐:再びの笹地獄…
四阿山分岐~四阿山山頂:階段なども整備されており、歩きやすい道
四阿山分岐~大隙間:このコース屈指の急坂。下降時は転倒注意。
大隙間~根子岳山頂:このコース屈指の展望道。途中崩壊部分もあるので注意。
根子岳山頂~菅平牧場:展望の良い部分も多いが、岩も多く転倒注意。
菅平牧場からしばらくは地味な樹林帯歩きになりますが、アドレナリンで登る派としては少しきつかった…
そして笹道の朝露ビショビショコンボ…
でも大隙間から四阿山に登るのも結構きついしなぁ…
悩みどころです笑
登山道は概ね整備されており、危険箇所もほぼなかったです。
強いて挙げるなら岩場や下りの転倒注意と、大隙間から根子岳山頂付近の崩落地点ぐらいですかね。
菅平牧場からスタート
AM1:43 菅平牧場
菅平牧場に深夜イン。(菅平牧場は深夜インの場合、帰りに入場料を支払います)
今夜はこちらで車中泊です。星が最高に綺麗です。
さて寝るぞー、と思ったら流石に10月。寒くて寝られない…
先週の大弛峠は標高も高かったので万全の体制で行きましたが、菅平牧場は舐めてました…
結局寝ては起きてを繰り返す羽目に…準備はしっかりしましょう笑
AM6:13 菅平牧場


いそいそと起きて(寒くてずっと起きてましたが)準備。
朝焼けのグラデーションがきれいです。根子岳のガスが気になりますが、まあ大丈夫でしょう。
駐車場近くにはトイレもあるので、車中泊は余裕でした。ありがたい。
ここで今回の周回コースを四阿山と根子岳どちらを先に行くのか迷っていたら、地元の方に声をかけられました。
根子岳の方は笹があまり刈られてないから四阿山方面からが良いよ、とのこと。
では郷に入っては郷に従え、四阿山方面へ。 (この決断が後の笹地獄となる…)
しばらく舗装路を歩いていきます。
四阿山登山口のゲートをくぐり、いざクライムオーン。
こういったゲートの感じは珍しいですね。


まだ花が咲いているんだなーと愛でつつ、緩やかな登山道を歩いていきます。


白樺とダケカンバの森なので、黄色の紅葉が目立ちます。
そして何と言っても菅平牧場というだけあって、放牧された牛も見られます。
ただこの時間は少なかったような…?


まだまだ道は緩やか。
睡眠不足とはいえ、久々の遠征で元気です。


沢に合流。きちんと整備されているので、水に触れることなく渡れます。
ここからいざ登っていきます。3.5kmなら案外近いな。


紅葉がきれいですな。素晴らしい。
ちなみにもみじは完全に染まっているのも好きですが、染まりかけでグラデーションになっているのはもっと好きです。
ぬかるみゾーン。あんまり避けられる場所もないのがきつい笑


笹も多くなってきて、ここから本格的に登っていきます。
笹と森。幻想的できれいですが、ずっと同じ道が続くので結構辛い。
そして笹が登山道を覆うように生えていて朝露で足がビショビショ…
更に寝不足のトリプルパンチで何も言えん…


あー辛いなーと思いながら登っていると、青空と紅葉がきれいに見えてきました。
ちょっとMP回復。
その直後にこの看板。あれ、下で見たとき山頂まで3.5kmだったよな…?
これは一体どういうことなのか…コレガワカラナイ
AM7:10 (+0:57) 小四阿
遂に景色が開けてきました!笹道もおさらば!
遠く先には目指す四阿山も見えてますね。
小四阿の看板。この書き方だと小四阿を過ぎたように見えるけど、ここで合ってるはず…


小四阿から振り返ると、素晴らしい景色。遠くには放牧中の牛たちも見えます。
遠くに根子岳も見えてきました。素晴らしい山容ですなぁ。百名山に入れたくなっちゃう笑


道中、展望もなくなることもありますが、先程までの笹道ほどではないので、比較的ストレスフリー。
AM7:47 (+1:34) あずまや温泉分岐
あずまや温泉側からとの分岐に到着。
ずまや温泉から登れば下山時に温泉入れるな…と思ったら、あずまや高原ホテルは2020年をもって閉館になってしまったようで…残念…


岩がゴロゴロした展望の良い道を進んでいきます。


後ろを振り向くと、黄色い絨毯が…!
序盤の笹道ゾーンはこんな感じになっていたんですね。やはり紅葉は遠くから見るのが一番かもしれん…
AM8:07 (+1:54) 中四阿
中四阿に到着。登山道ではないですが、この岩のてっぺんが中四阿かな?
相変わらず分かりづらい看板笑


笹道を少し下って鞍部へ。このあたりは朝露も乾いているので、問題なし。
先程まで歩いてきたところを振り返る。小四阿、中四阿と気持ち良い道でした。
いざ残すは四阿山本峰へ。


と、ここで再びの笹地獄。
朝露で乾いてきていた足がまたもビショビショ…辛い…


笹のプレッシャーをかいくぐり、何とか登りきりました。
あとは山頂まで一直線!


やはり笹のない道は気持ち良い…素晴らしい…。奥に山頂を捉えました。


からの再びの笹地獄。
テンションの乱高下が激しい…
AM8:41 (+2:28) 四阿山分岐
ここまで来ればもう登頂したようなもんやろ!という謎のテンションで山頂へ向かいます。
山頂を完全に捉えました。もう笹地獄はやめてくれよ…?
山頂へのウイニングロード。階段を一気に駆け上がります。
AM9:02 (+2:49) 四阿山山頂
四阿山山頂に到着。吾妻とも書くんですねぇ。
山の由来として、古事記でヤマトタケルが『吾妻はや』(あづまはや = ああ、我が妻よ)と嘆いたことが由来という説もあるみたいですね。
嬬恋村のもこれにちなむそうな。


特に北の志賀高原側は紅葉が結構見頃できれいです。
群馬側のルート。こちらから来ると、ゴンドラを使用して1時間30分ほどと最短で盗聴できます。
さて、少し休憩したらいざ根子岳へ向かいます。
分岐からもきれいな山容が見えます。
ここから鞍部の大隙間まで一気に下ります。結構濡れていて滑ります…
ここは登るのも下るのも辛いなぁ…


濡れた笹道再び。現実逃避で上の紅葉を愛でるの図。
無言で下って、やっと平坦な道に出ました。
AM10:27 (+4:24) 大隙間
おおー!根子岳の素晴らしい山容。三角形のとんがりが猫耳みたいです。
四阿山と打って変わって木が全く無いのも面白いですねぇ。
ただあの斜面を登っていくと考えると少しきつい笑
少し進んで後ろを振り返るとデンと四阿山。こうして見ると四阿山も良い山容ですなぁ。


どこを見ても絶景。この山域に来たら大隙間はマストですね。
中々なまった体にはきつい感じになってきましたが、絶景を見ながら登ります。
上部は少し岩場も出てきました。


岩場を進んでいきます。支持をしっかりすれば問題ありません。
根子岳の崩落箇所。なだらかな山容とは対照的です。
ここの崩落箇所は少し怖いかも。逆に言えば今回のコースで怖いのはここぐらいかな。
あとは山頂までウイニングロードを微かに残った体力で登っていきます。
AM11:05 (+4:52) 根子岳山頂


体力ゲージギリギリで根子岳に登頂!もう登りはないので一安心。
やはり睡眠不足で登山はするもんじゃないな…
少し休憩した後、下山開始。
菅平牧場まで2.1kmの下りなので余裕です。
一気に下ります!


展望の良い道から白樺・ダケカンバの森へ突入。
小四阿・中四阿側と同じく黄色い紅葉が素晴らしい。
こちらも笹道ですが、登山道側に大きくは出てきていないので、朝も濡れない…かも?
ただ下が岩なので、若干歩きにくいです。
森を抜けて、展望が開けてきました。
ここまで来れば下山もほぼ終わり。


展望台の東屋から振り返る。
PM12:21 (+6:08) 菅平牧場
菅平牧場に到着。根子岳からは1時間ちょっとで下山!
いやーなまった体+睡眠不足は中々堪えた。あと笹地獄にも結構やられた。
下山後


そんなわけでソフトクリームで回復。
こちら一瞬見た目がスジ○ータのソフトクリームを彷彿とさせましたが、しっかり滑らか美味しいソフトクリームでした。
普通に○ジャータは美味しいのですが、ちょっとシャリシャリすぎてソフトを名乗ってはいけないと思うのですよねぇ(ソフトクリーム原理主義者)
ついでに上田市の日帰り温泉施設 ふれあい真田館の割引券を貰いましたが、今回は北上するので、使用せず。
ただ、菅平牧場からアクセスは良いので嬉しいですね。
菅平牧場から北上して須坂方面へ。
日帰り温泉は「関谷温泉 湯っ蔵んど」を利用。
施設も大きく、何より600円と素晴らしい低価格。
そして腹が減りすぎたので、急いで須坂市内へ。
今の腹を満足させてくれるボリュームがあるであろう「お食事処 かねき」へ。
チーズカレーオムライスをチョイス。
ボリュームもさることながら、お味も最高でした。
中がカレーピラフっぽくなっているのも良い味出してます。
この日の宿泊は「燕ハイランドロッジ」へ。
山小屋っぽい雰囲気の温泉宿で中々良かったです。
温泉と冷泉の交互浴も珍しく、良いお湯でした♨
充実の初日を終えて、遠征2日目に続く。
山行を振り返って
今振り返っても、根子岳と四阿山どちらを先に登るのか問題は自分の中で解決していません…笑
ただ、アドレナリンで登る派としては展望の良い根子岳を最初にした方が良い気もしていますね。
次回このコースで登るときは反対周りで行ってみたいと思います。
また、登山道は笹が多く、朝露に濡れる場面なども多くあったので、シェルやゲイターなど水をはじくものがあると安心ですね。