【4月】鳴神山:駒形登山口より登る -花と信仰の雷神岳-
春だしゆるっと花見登山!
地元の友だちのリハビリ登山。
風が強く少し寒いぐらいの気温でしたが、好天の中で目的のアカヤシオとカッコソウを見ることができ、そして予想を遥かに上回る楽しい登山道で最高の山行になりました。
どこに行こうか思案していたら甲信方面は残念ながら雨…
栃木、群馬あたりは天気が良さそうということで時期的に旬なアカヤシオを目的にリサーチ。
石裂山(おざくさん←読めない)と鳴神山をリストアップ。
前日の雨で岩場が濡れていると嫌なので鳴神山に決定しました。
いざ鳴神山に登ってみるといやはや何という良い山。
きっと石裂山も楽しい山なんだろうなぁと妄想しています。
全国快晴予報だとどうしても有名所に行ってしまいがちなので、こういうピンポイントで良い天気の方が普段より選択肢が広がりますね笑
今回もダイジェストとして動画にまとめているので、登山道の雰囲気などは以下からご覧になってください。
今回のルートと行動ログ
鳴神山 -駒形登山口より登る 花と信仰の雷神岳- / adderさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
鳴神山の主要な登山口は東のコツナギ橋登山口、大滝登山口、西の駒形登山口と分けられます。基本的には東側を周回するか、西側を周回するかになると思います。
東側は駐車場が無いため、今回は西側の駒形登山口から周回ルートを歩きました。
西東どちらの登山口もバスがあるので、マイカーで無くてもアクセス可能です。
駒形登山口の駐車場は台数も限られているので、カッコソウの時期などはバスの方が良さそうだと感じました。
今回のルートは以下のようなパートに分けられます。
・駒形登山口~力水:舗装路→林道→登山道に変化し、ゆるく登る。
沢沿いの道で非常に楽しい。特に第一石門あたり。
・力水~肩の広場:つづら折りで標高を上げていく。
今回のルートでは結構急斜面。
・肩の広場~山頂:東峰(桐生嶽)直下は岩場なので滑落注意。
アカヤシオは西峰(仁田嶽)の方が多い。
・山頂~椚田峠:急斜面を下っていく。スリップ注意。
・椚田峠~駒形登山口:特に難所なし。途中で舗装路と合流。
全体としてしっかり整備されている印象で、歩きやすかったです。
危険箇所は東峰(桐生嶽)直下ぐらいだと思います。すれ違い注意。
駒形登山口からスタート
AM9:38 駒形登山口
朝9時半頃に駒形登山口の駐車場に到着。
駐車場自体は登山口付近に数台程度で、他は路上駐車が多かったです。
ちょっと時間が遅かったこともあり、ちょうど空いた駐車場に停められました。
混雑していると奥まで行くか躊躇しがちですが、転回場所があるので、一度奥まで行ってみても良いかも。
最初はこんな感じで舗装路歩き。
沢沿いを歩いていくので沢の音が心地よいです。
新緑も気持ち良い色をしています。
さて、いよいよ登山道に入っていきます。見るからに歩きやすそうな道です。
本日のお目当ての1つ、カッコソウ。鳴神山系にのみ生育している固有種です。
本来は5月頃が見頃らしいですが、果たして咲いているのか…
かわいい橋を渡り、歩みを進めます。
この時期の沢+新緑は最高だ。癖になる。
中々味のある看板。よきよき。
このあたりの渓流と新緑が非常に素晴らしかったです。
花には期待していましたが、登山道はあまり調べていなかったのでこれは良い意味で期待を裏切ってくれました。よいよい。
枝を加えたかわいこちゃん。巣を作るのかな?
(多分)ミツバツツジ。春の山といえばの花。綺麗です。
看板が至るところにあるので、道迷いは少なそうですね。ありがたい。
さて、第一石門。
とは言っても、軽い岩場を登るだけです。景色も良いのでのんびり登っていきます。
鳴神山は植生保護に力を入れていて、登山道周辺でネットなどを多く見ます。
我々がこれだけ楽しめるのも尽力のお陰ですね。感謝。
花を愛でながら登っていきます。
中間点。こういうのって当てにならないことが多いですよね。
ただ、あとでログを見てみたら、全体の標高差550mに対して250mぐらい。割と良い線いってます笑
AM10:52 (+0:52) 力水
今回の山行唯一の水場。普通に美味しくいただきました。
ここまで完全にゆるふわ山行だったので、ここから肩の広場、山頂まで一気に標高を上げていくようですね。
登山道に沢水が流れ込んでいます。これは楽しい。
ブログを書いていて気づいたのですが、この辺りが第二石門らしい。
第一石門は通ったのにどこの第二石門があるんだよと勝手に思ってました笑
肩の広場までの登りは新緑が非常にきれい。
今までも綺麗でしたが、更に狂喜乱舞しています。
植生保護ネットの通りをつづら折りに上がっていきます。
上がる途中、井戸を発見。
御神水のようですが、飲用には不適だそうな。
鳴神山で「なるかみやま」ですが、雷神とかいて「なるかみ」とも読むみたいですね。
雷神岳…かっこよい…
登山道から振り向くと、遠くにピンクの花が沢山咲いていました。
今回の目的のもう1つである、アカヤシオ。綺麗です。
AM11:04 (+1:26) 肩の広場
つづら折りを登り終えると巨岩がお出迎え。それにしても大きいですね。
ここでカッコソウの位置を確認。帰りに椚田峠から寄り道ですね。
この日は風が非常に強かったのですが、稜線はより一層強い。
そして気温も驚異の11℃。本当に4月か?笑
肩の広場には比較的新しいなるかみ小舎がありました。
2017年にできたみたいですね。
いざ、山頂に向かいます。
山頂への道の前には鳥居があって、狛犬ではなく、狼がいます。
三峯神社や両神山と同じですね。秩父山地では結構メジャーだったようで。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000742016.pdf
ちなみ秩父ではない鳴神山に狼なのかというと、鳴神山の南にある三峰山が秩父の三峯神社と縁があるからだそうですね。
うーむ。中々奥深い。
もう一体は耳が欠けたのか、頭に刺さっているようにも見えていますね笑
山頂までは少し急な道を登っていきます。
西峰と東峰の分岐に出たところで、アカヤシオが沢山咲いていました。
素晴らしい。これを見に来たので大満足です。
今回の山行で一番の危険ポイント。
東峰の山頂直下は岩場になっているので、滑落注意です。(登りきった後に上から見た写真)
まあ、三点支持でしっかり登れば特に難しくはないです。
AM11:14 (+1:36) 鳴神山山頂 (東峰 桐生嶽)
山頂に到着。2時間もかからず登頂はゆるふわ。
ですが、沢沿いのちょっとした岩場的な道などもあって、非常に満足感があります。
東峰にはあまりアカヤシオはありませんでしたが、西峰の斜面には沢山咲いてますね。
ピンクに染まった斜面が非常に綺麗です。
ここらで少しランチ。
低山ながら山頂の展望は素晴らしく、360°大展望です。
こちらは南方面なので、奥に見えるのは奥秩父山塊ですかね。
看板に色々と書いてあります。
中央に日光男体山。
こっちは袈裟丸山と皇海山方面かな。
白いのは自信ないですが、上州武尊山かな?
右端にスカイツリー。
大体この時期は春霞で見えないのですが、雨後で気温も低かったからかよく見えましたね。
いざ、西峰に向かいます。
西峰の仁田嶽。
鹿の食害から守るためのビニールテープ。本当に頭が下がります。
そしてアカヤシオ祭り。これで結構散っちゃったらしい。
全盛期はやばいんだろうな…また来なきゃ…
西峰にも鳥居がありますね。こちらの方が山頂っぽい笑
アカヤシオを堪能したので、椚田峠方面に下りていきます。
途中の展望台。ここも良い景色。
赤城山が綺麗に見えます。
椚田峠へは結構な急斜面ですが、その分アカヤシオもすごい。
ピンクのトンネルをくぐっていきます。
この辺り、全盛期はもっとすごいんだろうなぁと思いつつ下ります。
今見返すと結構な急斜面。
黙々と下っていくと、アカヤシオが見えなくなると共に、段々と斜面も緩やかになってきました。
PM12:23 (+2:45) 椚田峠
峠まで下ってきました。
あとは下山するだけ…ではなく、今回の山行で重要な目的を見に行きます。
鳴神山系にのみ咲くカッコソウ!咲いていると良いなぁ。
サクッと下ってきました。重ね重ねありがたい。
ただ、5月が見頃なので、結構ツボミの花が多い。
流石に4月半ばには咲いていないかなぁと見ていると…
1株だけ咲いていました。良かった。
世界でここでしか見られない花をきっちり拝めて大満足です。
今回の目的も達成したので、いざ下山。
椚田峠からは歩きやすい道が続きます。
小紫陽花の群落地とな?また来なくてはならない目的ができてしまった。
登りの駒形登山口からの道と同じような杉林の道になりました。
そして、カッコソウ保護地の近くのボランティアの方に教えてもらったヒイラギソウ。
まだツボミだったので、やはり5月がベストシーズンか。
PM13:10 (+3:32) 赤柴登山口
ここで舗装路に合流。
駒形登山口まで林道歩きになります。
帰りも花が綺麗。
ちょっと退屈な林道歩きも花のお陰で比較的楽しく歩けました。
山頂からは1時間40分程度で下山しました。
うーむ、ゆるふわ万歳。
下山後
下山後は甘いものが食べたくなり、温泉の道中にあるアイス屋さんをリサーチ。
「わびさびや」さんを訪れました。
スカイベリーと桐生の牛乳のダブル。めちゃうまでした。
人気店なのもうなずける美味しさでした。
ちなみに、我々が食べている間に車が何台も入ろうとしていて、軽く渋滞を起こしていました。スムーズに駐車場に入れるかは運勝負ですね。
甘味で満足したので、いざ温泉。
「天然温泉 湯楽部」でさっぱり。施設も大きく、綺麗でした。
コミックコーナーもあるし、一日居られるやつ。
甘味食べて、温泉でさっぱりしたら、やはりお腹が空いてきたので、この辺りで飯と言ったらの佐野ラーメン。
今回は「森田屋総本店」に来ました。
佐野ラーメン然としたこのビジュアル。うまいに決まっている。
と思ったのもつかの間、3分で完食。
そして〆は「あしかがフラワーパーク」。近くなので詰め込みました笑
藤の一番人気の時期よりは少し早かったですが、十分楽しめました。
山行を振り返って
全体的に非常に整備されていて、快適に歩くことができました。
また、想定していたよりも沢沿いの道や軽い岩場が楽しく、花や新緑も綺麗で、山の楽しみをコンパクトにギュッと詰めた山で非常に楽しかったです。
さすが花の百名山だけあって、初心者をはじめ、多くの人におすすめできる山だと思いました。
次回は小紫陽花など他の花の時期にも訪れたいと思いました。